ホセア13章 職人の造った物

ホセ13:2「彼らは今も罪を重ね、銀で鋳物の像を造り、自分の考えで偶像を造った。これはみな、職人の造った物。彼らはこれについて言う。「いけにえをささげる者は子牛に口づけせよ」と」
職人が作ったものを、さも大切な何かのように扱うのは、洋の東西を問わずあります。日本に住むならば、それは顕著に町々にあふれているでしょう。大切に磨き、掃除し、中には毎日食事まで与えている人たちもいます。もちろん、偶像が人の食べる食物を食べるわけではありませんが、毎日残された食べ物は捨てられるだけです。こういった行為が全く愚かだということを、主は何度も重ねて忠告してきました。拝む対象に形を求めるのは、人としては自然な感情なのかもしれませんが、それは十戒の中で厳しく戒められています(出20:4)。偶像が、自分を拝むようにしゃべるはずはありません。偶像がどのように仕えるかを教えることはありません。それは偶像なのですから。口も耳も形はあっても、しゃべったり、聞いたりできないのです。それでは、偶像に仕えることを教えたのはいったい誰なのでしょうか。当然、偶像を作った人が考えたものです。人が作った偶像に、人が作った偶像に使えるマニュアルなど、何の意味があるのでしょうか。イスラエルもユダも、早くこのことに気づいていれば、主からの厳しい罰を受けなくて済んだかもしれません。「子牛に口づけせよ」という命令が、いかに愚かなものかを知る人は幸いだと思います。