アモス6章 わたしは一つの民を起こして

アモス6:14「まことに、イスラエルの家よ、今、わたしは一つの民を起こしてあなたがたを攻める。―万軍の神、主の御告げ―彼らはレボ・ハマテからアラバの川筋まで、あなたがたをしいたげる」
アモスがヤロブアム2世の時代の預言者ならば(1:1)、「私たちは自分たちの力でカルナイムを取ったではないか(13)」と言って領土拡大のことを誇るのも無理のないことです。しかし、その背後ではおごり高ぶるイスラエルの民を見て、主が1つの民を準備させていました。アッシリアは当時、最大勢力でイスラエルとユダの両国を自分たちの配下に置こうと仕掛けてきます。特にアッシリア王セナケリブは、ユダにある宝物倉の中の黄金の宝を狙っていました(2王18:13)。すでにイスラエルが陥落したことはヒゼキヤも知っていました(2王18:9)。アッシリアはヒゼキヤに銀300タラントと金30タラントを要求し、ヒゼキヤは神殿の扉と柱から金をはぎ取ってアッシリアに渡しています(2王18:14-16)。それ以上の宝を要求されても、もうないところまで搾り取られたのです。しかし、ユダ国はヒゼキヤの信仰によって守られます。一方、アモスエルサレムを持たないイスラエルがどんどん自分勝手になっていくのを見ていました。神に捧げる子牛を食べ(4)、神をほめたたえず自分たちの好きな歌を歌い(5)、酒をたらふく飲んで(6)やりたい放題です。アッシリアを通してユダには大きな試練が与えられます。