ゼカリヤ12章 その者のために激しく泣く

ゼカ12:10「わたしは、ダビデの家とエルサレムの住民の上に、恵みと哀願の霊を注ぐ。彼らは、自分たちが突き刺した者、わたしを仰ぎ見、ひとり子を失って嘆くように、その者のために嘆き、初子を失って激しく泣くように、その者のために激しく泣く」

エルサレムが包囲されるときは、黙示録の記述によく似ています(2)。黙示録のハルマゲドンはハル・メギドのなまったもので、ゼカリヤの預言にもメギドが出てきます(11)。メギドは、ユダ王アハズヤと(2王9:27)、ヨシヤ王が亡くなったところです(2王23:29)。メギドには広い平地が広がり、戦車を使った戦いが予想されます。「その日」は戦いのある日のことです。イスラエルは包囲され攻撃されますが、彼らはダビデのようにされ、ダビデの家の者は神のようになり、神の使いのようになると預言されています(8)。ただし、あまりの激戦のゆえに多くが犠牲になり、嘆く様子が書かれています。「この地はあの氏族もこの氏族もひとり嘆く(12)」から始まり、ダビデとその妻、ナタンとその妻(12)、レビとその妻、シムイとその妻(13)の名前が挙げられています。シムイがどのシムイかわかりませんが、レビの名前があるので、ゲルション族のシムイ族のことだと思われます(民3:21)。おそらく王族、預言者の末裔、祭司の末裔を代表として書いているのではないでしょうか。黙示録ではメギドでイスラエルが囲まれたとき、大地震と大きな雹が降ってきて主の怒りのさばきが行われることが書かれています(黙16:16-21)。