創世記36章 エドム人の先祖はエサウである

創36:43「首長マグディエル、首長イラム。これらの者は、彼らの所有地での部落ごとにあげた、エドムの首長たちである。エドム人の先祖はエサウである」

ヤコブは生まれてくるときに、エサウのかかとをつかんで生まれてきました(25:26)。彼らが大きくなり、エサウが飢えているときに、エサウの弱っているのを利用して長子の権利を奪いました(25:30)。エサウの祝福も母リベカの入れ知恵があったとはいえ、狡猾に父イサクをだまし祝福を得ています(27:30)。また、エサウから逃げアラムの地に行ったとき、ぶち毛、しま毛の家畜にさかりをつけさせ自分の家畜をふやしました(31:8)。そして、何よりも神の使いと格闘して祝福を勝ち取ったことは(32:36)、ヤコブの性格を象徴していると思います。それに対して、エサウは長子の権利を簡単に譲り(25:32)、ヤコブにまんまと祝福を奪われるという失態を演じています。エサウの性格はのんびりとして、自由奔放なもので、両親の神のことよりも自分の考えが優先していました。それゆえに彼の選んだヒッタイト人の妻は、自分たちの神を拝んていたと思われます。彼の子孫には「バアル・ハナン(38)」という名の王が現われ、まさにバアル信仰がエサウの子孫に広がっていたことがわかります。彼はイサクの長子でイサクの祝福を受け継ぐはずでしたが、かかとをつかまれヤコブにすべてを奪われてしまうのです。