創世記40章 鳥が私の頭の上のかごの中から

創40:17「「一番上のかごには、パロのために調理官が作ったあらゆる食べ物が入っていたが、鳥が私の頭の上のかごの中から、それを食べてしまった」

なぜ、この夢の内容が調理官が木に吊るされるという解き明かしになるのでしょうか(19)。我々凡人にはこの言葉を聞いただけでは何が起きるのかは理解できません。当然、夢を見た本人たちにもわかっていませんでした(8)。それはヨセフが理解していたように夢を解き明かすことは「神のなさること(8)」だからです。現代でも夢に何らかの意味があると考えている人たちがいます。夢は脳がレム睡眠のときに、意思とは関係なく働くときに見るそうです。体に熱があるときには熱い何らかの夢を、尿意をもよおしたときは水に関する夢を見る場合があります。このふたりの献酌官と調理官には、解き明かしのできるヨセフのもとに引き合わされ、ふたり同時に神が夢を見させたのだと思われます。夢を見ても忘れてしまい、解き明かされなければ、夢を見た意味がなくなってしまいます。ヨセフありきで、この夢は成立するのです。この不思議な力はダニエルにもあり(ダニ1:17)、ネブカデネザル王の夢を解き明かしています。神は聖霊によって、あるいは夢によっても何かを伝えることはあると思います。しかし、気をつけなければならないのは、私たちには聖書が与えられていることを忘れてはなりません。聖書のことばに反する夢ならば切り捨てて、夢に固執するようなことがないようにするべきです。