ヨブ記15章 神を敬わない者の仲間には実りがない

ヨブ15:34「実に、神を敬わない者の仲間には実りがない。わいろを使う者の天幕は火で焼き尽くされる」

ヨブにどれだけ知恵があろうとも、エリファズの土地には白髪で老いた者たちには、もっと知恵のある者がいるとあります(9-10)。あたかもヨブだけが神の会議に出て、知恵を知っているかのように語るが(8)、ヨブ以上に経験があり知恵のある者もいるのだとエリファズは反論します。エリファズにはヨブが信仰を捨てて、神に祈ることさえしていないように見えています(4)。そのように神に従わない者たちの末路は、火で焼き尽くされるのだと強い口調で訴えています(34)。神に従わない者たちは、神に手向かい、全能者に対して高慢に振る舞い、神に刃向かおうとするのです(25-26)。彼らには収穫も与えられず、何も祝福を受けることはありません。エリファズが出したこの悪者のたとえが、ヨブの行くすえと同じなのではないかと示唆しています。このままヨブが神を捨て、祈りもしない人生を続けるのなら、ヨブ自身もこのような人生の末路を向かえることになるでしょう。エリファズが例えたこの悪者がヨブを指しているわけではありませんが、ヨブの心に何か思い当たることはないかとしきりに探っているようにも見えます。仮に、エリファズがヨブと同じ経験をしたとしても、おそらくエリファズも立ち直れないぐらい落ち込むのだと思います。