ヨブ記18章 落とし穴の上を歩むからだ

ヨブ18:8「彼は自分の足で網にかかる。落とし穴の上を歩むからだ」

相変わらずビルダデは悪者がどうなるかを語っています。それは、ヨブがどんなに潔白だと主張しても、世の悪者が受けるわざわいを見るとき、ヨブに何らかの欠点や過ちがあったように思えたからです。はたして、ヨブは自分で網の上を歩き回り(8)、足が網にかかるような失敗を犯したのでしょうか。ビルダでにとって神が正しい者を導き、災難から遠ざけてくださることが正義なのです。ヨブが歩む道には罠が仕掛けられ(10)、ヨブはかかるべくして罠にかかったとビルダでは考えているように見えます。わざわいはヨブをつまずかせ、ヨブの気力は衰えていきます(12)。立ち直るには時間が必要ですし、もしヨブに神に対する不敬の念があったのなら今のうちに取り除いておかなければなりません。友人たちの説得の大半が善と悪についての話題になっています。次第にヨブも怒りが込み上げ、「いつまで、あなたがたは私のたましいを悩まし、そんな論法で私を砕くのか(19:2)」とビルダでに反論しています。人生において不幸な出来事が続くと、どうしても神への信仰が薄れてきます。ヨブが体験した試練は、我々には到底計り知れないものですが、ヨブ記を読む者も一考せざるを得ない議題だと思います。