出エジプト29章 祭壇に触れるものもすべて聖なるものとなる

出29:37「七日間にわたって祭壇のための贖いをしなければならない。あなたがそれを聖別すれば、祭壇は最も聖なるものとなる。祭壇に触れるものもすべて聖なるものとなる」

ダビデの時代にアドニヤがソロモンを差し置いて王になろうとした事件がありました(1王1章)。アドニヤはうまく将軍ヨアブと祭司エブヤタルを抱き込み、彼らの指示を得ます(1王1:7)。そして王の子どもたちの前で「アドニヤ王ばんざい」と叫び、一方的に王の宣言をするのです(1王1:25)。しかし、ダビデは逆に祭司ツァドクと預言者ナタンを用い、ソロモンに油を注ぎ王の宣言をします(1王1:34)。アドニヤの王の宣言よりも、ソロモンの王座につくことがダビデの意志であることが民衆に知れると民衆はもうソロモン王一色です(1王1:40)。そうなるとアドニヤは反逆者となり、アドニヤは恐れおののき、神殿の祭壇の角をつかみました(1王1:50)。その根拠になったのが、出エジプトの「祭壇に触れるものもすべて聖なるものとなる(37)」だったのです。ソロモンはアドニヤを許します。しかし、アドニヤはダビデのめかけを妻にしようとして、最後は殺されています(1王2:25)。彼に与したヨアブも祭壇の角をつかみ命乞いをしましたが(1王2:28)、結局彼も殺されてしまいます(1王2:34)。祭壇に仕える者はそれなりの聖めを行なっており、祭壇に触れるだけでは罪は消えないのです。