レビ記9章 その血を祭壇の土台に注いだ

レビ9:91「アロンの子らは、その血を彼に差し出し、彼は指をその血に浸し、祭壇の角に塗った。彼はその血を祭壇の土台に注いだ」

いけにえの血は祭壇の土台(9)、祭壇の回り(12、18)に注がれています。これがささげ物を捧げるように命じられてから最初のいけにえですから、これ以降毎日のように同じことが繰り返されたのだと思います。そうすると祭壇は次第に赤茶色に染まっていき、半年もするなら血が乾いた層で厚みもできたでしょう。いわゆる血生臭い匂いが、祭壇のまわりにはいつもしていたはずです。そのために主は香料についても詳しい作り方を示しています。モーセに命じられたものはナタフ香、シェヘレテ香、ヘルベナ香と乳香を同量で混ぜ合わせるというもので(出30:34)、これを幕屋の中で使っていました。後に祭司の中にはバルサム油を使って香料を調合する専門の者も登場しています(1歴9:30)。また、穀物のささげ物(2:16)や火のささげ物(24:7)のときには香料を添えて一緒に燃やすことが決まっていました。幕屋の器具には器具用の香料を作ることが命じられており、没薬500シェケルと肉桂を250シェケルにオリーブ油を足して作られ(出30:23)そそぎの油と呼ばれています。肉桂はシナモンのことで、幕屋の中ではスパイスのような香りがしていたのかもしれません。匂いだけは聖書を読んでも想像がつかないものです。