レビ記24章 目には目。歯には歯

レビ24:20「骨折には骨折。目には目。歯には歯。人に傷を負わせたように人は自分もそうされなければならない」

律法の中には「目には目」という、等価の代価を求めているものが3か所書かれています(出21:24、申19:21)。一方で、「復讐と報いとは、わたしのもの(申32:35)」ともあり、個人的な復讐はするべきではないと諭されています。ただし、ここでは過失によるものでも、人に骨折を負わせたのなら、自分も同じ箇所の骨を折って償わなければならないという意味です。どちらも自分の行ったことに対しての責任を問われる律法ですが、人が人を傷つけることが主の御心ではないようです。それは「復讐してはならない。あなたの国の人々を恨んではならない。あなたの隣人をあなた自身のように愛しなさい(19:18)」に集約されるように、人が愛し合い、和を保つことこそが主の御心だからです。それゆえに、律法の専門家がイエス様にどの律法が最も大切かと尋ねたときに、「心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ(マタ22:37)」と「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ(マタ22:39)」と2つを挙げられました。隣人を愛することと復讐をしないことが、同じ律法文の中に書かれ、もし相手を許せない状況が起きても、復讐は主に委ねる信仰が必要なのです。