民数記4章 あかしの箱をそれでおおい

民4:5「宿営が進むときは、アロンとその子らは入って行って、仕切りの幕を取り降ろし、あかしの箱をそれでおおい」

よく、イスラエルの行進の絵には、契約の箱をはだかで担いでいる様子が描かれていますが、実際には何重にも覆われていたので契約の箱を見ることはできなかったはずです。まず、聖所と至聖所のあいだの仕切り幕を降ろし、その幕で契約の箱は覆われます(5)。次いで、じゅごんの皮を掛け、その上から青い布で覆います(6)。つまり、仕切りの幕、じゅごんの皮、青い布と3重に覆われていました。さらに、パンの机の上に青色の布をかけ、皿、ひしゃく、水差し、注ぎのささげ物のためのびんを載せ、さらにパンも捨てずに一緒に運んでいたようです(7)。この「青い布」は燭台、祭壇、聖所の用具を包むもので、その上からじゅごんの皮で覆い、それぞれじゅごんの皮が直接用具などに触れないようになっていました(9-12)。運搬はゲルション族の役割でしたが(24-27)、これらの聖所の中にあるものはケハテ族が運ぶようになっていました。それはケハテ族以外が聖なるものに触れて死なないためだと書かれています(15)。ダビデ時代にウザが契約の箱が倒れそうになって手を伸ばし、その場で主に打たれて死んだ事件がありましたが(2サム6:6-7)、それはウザがケハテ族ではなかったからです。