民数記14章 主はあなたがたとともにはおられない

民14:43「そこにはアマレク人とカナン人とがあなたがたの前にいるから、あなたがたは剣で打ち倒されよう。あなたがたが主にそむいて従わなかったのだから、主はあなたがたとともにはおられない」

すでに決定は下されています。カレブとヨシュア以外の不平を言ったものは、約束の地に入れず(30)、偵察をした40日の1日を1年と換算し、40年間自分の咎を負わなければならないことになりました(34)。主が不平を漏らした者たちをその場で焼き殺さなかったのは、せめてもの温情と言えるでしょう。この主の決定にもかかわらず、罰の内容が気に入らなかったのか、もう一度山に登って約束の地を見て、あわよくばそこにいるアマレク人とカナン人を倒して、自分たちが恐れた敵を倒してしまおうと考えたようです(40)。そこにはモーセもおらず、契約の箱もありませんでした(44)。彼らは神の声にさらに逆らい、独断で今置かれている現状を変えて見せようとしたのです。結果は、散々なもので、彼らはアマレク人とカラン人に追い散らされてしまいます(45)。どんなに嫌なことでも、運命を受け入れなければならないこともあるでしょう。彼らにはそれがわからなかったのです。本来なら、偵察した段階でイスラエルの民は、約束の地の入り口まで来ていたことになり、あと数日もすれば約束の地に入れたかもしれません。偵察隊の否定的な分析は大勢の人を巻き込み、カレブとヨシュアも40年間待たなければなりませんでした。