民数記20章 彼らを迎え撃つために出て来た

民20:20「しかし、エドムは、「通ってはならない」と言って、強力な大軍勢を率いて彼らを迎え撃つために出て来た」

近隣諸国は出エジプトしたイスラエルの噂を聞いていたはずです。恐ろしい10の災いや、葦の海が2つに分かれたことはすぐに多くの国に伝わったことでしょう。イスラエルにはイスラエルの神がついており、神の御心にかなわなければ滅ぼされる可能性もあります。エジプト軍が全滅したのも(出14:28)近隣諸国は知っていました。そのためエドムはイスラエルと関わりたくなかったのです(18)。モーセは最大限の譲歩をして、畑も荒らさず、水も飲まないし、まっすぐ進むだけだと交渉します(17)。さらに、もし誰かが水を飲んでしまったら代価を払うとまで言っています(19)。それは300万人とも400万人とも言われた全イスラエルが、土地を通過するだけでも数日かかり、中には渇きのために水を飲んでしまう者もいるかもしれないというモーセの配慮でした。しかし、エジプトがどうなったかを知っていたエドムは、とにかく関係を持ちたくなかったのです。たとえ通過するだけだとしても、イスラエルの総数はあまりにも多すぎました。ひょっとしたら、土地に入れてしまうとそのまま居座るのではないかとか、エジプトのように神の力で滅ぼされるのではないかとエドム側の心配は尽きません。エドムの土地に入る前に追い返すのは、決していじわるな思いではなかったように思います。