民数記24章 あなたは三度までも彼らを祝福した

民24:10「そこでバラクはバラムに対して怒りを燃やし、手を打ち鳴らした。バラクはバラムに言った。「私の敵をのろうためにあなたを招いたのに、かえってあなたは三度までも彼らを祝福した」」

ラクが激怒するほど、バラムはバラクの期待を裏切りました。しかし、なぜバラムがバラクの元へ来たのかを考えるとき、バラムのしたたかさが見えてきます。バラムはバラクの家臣たちに「たといバラクが私に銀や金の満ちた彼の家をくれても(22:18)」神のことばに背くことはできないと言っていました。しかし、この言葉のあとにバラクの家臣に留まることを勧め、主が別のことを言うか確かめましょう、と説明しています(22:19)。結果的には、神はやはり主のことばを曲げてはならないと釘を刺しています(22:20)。新約ではペテロが手紙の中で、バラムは不義の報酬を愛したと言い(2ペテ2:15)、ユダの手紙のなかにも利益のためにバラムが道をはずしたことが書かれています(ユダ11)。バラクとバラムの一連のやり取りを見る限り、バラムは一度も主のことばを曲げず、預言していることがわかります。おそらく、バラムは預言という手法を使わずに、報酬を得たのだと思います。その結果が25章にあるモアブ人の娘たちとの姦淫の行ないです(25:1)。聖書にはこれがバラムが誘導したこととは書かれていませんが、新約のユダヤ人もバラムが策士であり、主の道をはずれて報酬を得ていたことを知っていました。