民数記26章 エルとオナンはカナンの地で死んだ

民26:19「ユダの子はエルとオナン。しかしエルとオナンはカナンの地で死んだ」

創世記によれば一時期ユダは兄弟たちから離れ、カナンに移り住んだことがありました(創38:1)。そして、カナン人の妻を迎え、彼女の名前はシェアといいます(創38:2)。彼女がユダ人生んだ長男がエルで次男がオナンでした(創38:3-4)。しかし、長男エルは何かしらの原因で主を怒らせたので、主に殺されてしまいます(創38:10)。エルが何をしたかは聖書に書かれていませんが、オナンに関しては書かれています。カナンを含む中東の風習では、長男が死んで子どもがなければ、次男が長男に代わっての嫁に子どもを授けるというものがありました。オナンは生まれてくる子が自分の跡を継がないことを知っていたので避妊をしていたのです。このことが主の怒りに触れ、オナンも主によって殺されてしまいます(創38:8-10)。兄嫁タマルは、ユダに子をもうけるために幼い3男シェラが成人するまで待てというのかと訴えますが、聞き入れられず、一時自分の父のところに住んでいます(創38:11)。その後、タマルはユダの子を身ごもりペレツとゼラフを産みます(創38:29-30)。このペレツの子孫からイエス・キリストが誕生します。民数記には、ユダが異邦の地にいて生まれた子どもの子孫もイスラエルの民として数えています。