詩篇21篇 あなたの威力をほめ歌います

詩21:13「主よ。御力のゆえに、あなたがあがめられますように。私たちは歌い、あなたの威力をほめ歌います」

「純金の冠(4)」が登場しているので、おそらくアモン人との戦いに勝利した後に歌った詩だと思われます(1歴20:2)。ダビデは金の冠を被ろうが、被るまいが自分の功績を自分のものにはしませんでした。すべては主が祝福してくださったからだと知っていたからです(3)。人はともすれば、自分の手柄を見せびらかせ、賞賛を得たいと考えがちですが、ダビデにはそのような考えは微塵もありません。むしろ、勝利を与えてくださった神をほめたたえ、ともに喜ぶ態度を示しています(13)。勉強するなら満点を、会社に勤めるならより良い成績を、戦争するなら勝利をという具合に、人は努力した結果がより優れたものを期待します。ダビデはそれらの全てを神に委ねているのです。ダビデの前にはいつも敵がいます。その敵はほかの神を拝み、十戒とは異なる教えに従い、イスラエルの神に対抗して、イスラエルとともに神の名までも汚そうとしています。それらの敵には神の御怒りが火で彼らをのみ尽くし、食い尽くすのです(9)。そして、「彼らのすえ」と「彼らの子孫」をも滅ぼされるとあります。これは預言的なダビデの詩で、やがてキリストが現れ、世の終わりにはダビデの詩のとおりになります。