詩篇39篇 私の口に口輪をはめておこう

詩39:1「私は言った。私は自分の道に気をつけよう。私が舌で罪を犯さないために。私の口に口輪をはめておこう。悪者が私の前にいる間は」

賢い人ほど「黙して語らず」という姿勢を貫いています。それは、語れば語るほど自らの無知をさらけ出すことになり、相手に反論しないことは良いことだと理解しているからです。ダビデも「口に口輪をはめておこう」と決意を述べています。それでも新約ではヤコブが手紙の中で「舌を制御することは、だれにもできません(ヤコ3:8)」と語り、どんなに言葉に注意していても何かしらミスを犯すものだと注意しています。ダビデもある時点から、口による不注意に気づき、特に悪者の前では細心の注意をはらい、言葉尻を相手に取られぬようにしていたようです。それでも沈黙は苦しかったのか「私の終わり、私の齢がどれだけなのか(4)」と、いつまでこの苦しみを続けなければならないのかと主に問いかけています。ダビデの結論は「人生ははかない(4)」というのと同時に、主に信頼することがダビデの救いだというものです(7)。人間の致死率は100%で、だれもこの呪縛から逃れることはできません。生きている間に肉のままに楽しむのか、主と出会って地上と、次に来る永遠のときを造り主と過ごすのかは、それぞれに与えられた選択です。「いま持っているもので満足しなさい(ヘブ13:5)」という聖書のことばに従うかどうかも選択なのです。