申命記4章 過ぎ去った時代に尋ねてみるがよい

申4:32「さあ、あなたより前の過ぎ去った時代に尋ねてみるがよい。神が地上に人を造られた日からこのかた、天のこの果てからかの果てまでに、これほど偉大なことが起こったであろうか。このようなことが聞かれたであろうか」

確かにユダヤ人にとって過ぎ越しの祭りほど大切な祭りはないでしょう。イエス様は過ぎ越しの祭りのスケジュールに合わせて十字架にかかりました。荒野でモーセと過ごした時間は神にとっても大切なものだったと思います。彼らに十戒を与え(13)、海が二つに分かれ、マナが降って来て、雲の柱と火の柱がずっとイスラエルの民を導いたことなど、多くの奇跡をイスラエルの民は見て来ました。それ以前の歴史はヤコブの12人の子どもが産まれて、ヨセフがエジプトに売られ、王に次ぐ位になったところで止まっています。神が彼らを導いたのはモーセが現れてからです。それゆえに、「過ぎ去った時代(32)」にこれほどの奇跡はなかったはずです。新約ではバプテスマのヨハネが「おいでになるはずの方は、あなたですか(マタ11:3)」とイエス様に聞いたことがあります。イエス様は使いの者に、自分の見たり聞いたりしたことを報告しなさいと言われています(マタ11:4)。モーセの時代と同様に、多くの神でなければできないわざをイエス様も行なっており、これら両世代の人々は、他の時代の人には経験できない幸運に巡り会っていたのだと思います。モーセとともに荒野で過ごした民も、イエス様の奇跡を見られた者たちも歴史の一瞬に立ち会えた人たちです。