申命記8章 私の手の力がこの富を築き上げたのだ

申8:17「あなたは心のうちで、「この私の力、私の手の力が、この富を築き上げたのだ」と言わないように気をつけなさい」

たとえ神を信じる者であっても成功するなら、その功績は自分の力で成し得たものだと勘違いするでしょう。ヨブのようにすべてが神の恵みだと悟っている人はどのぐらいいるのでしょうか(ヨブ2:10)。モーセは気をつけるのは「心のうちで」自分が力ある者だと思わないようにすることだと言っています。それはサタンが最も簡単に誘惑できることだと思います。実際にイエス様はサタンから「あなたが神の子なら、この石がパンになるように、命じなさい(マタ4:3)」と言われています。それはイエス様が石をパンに変えることができることを示しています。「できるのならやりなさい」という誘惑と、神が示す御心とは違っています。それゆえに「人はパンだけで生きるのではない、人は主の口から出るすべてのもので生きる(3)」という申命記のことばを引用したのです。仮にイエス様が石をパンに変え、その日を生きながらえたとしても、やがて死は訪れます。その間に神の御心を知ることができれば良いのでしょうが、もし、パンを食べても神を知らないで生き延びるのであるなら、そのパンは何の役に立つのでしょうか。生きることが自分の力によるものだと思い上がらないようにしなければなりません。