詩篇57篇 私の心はゆるぎません

詩57:7「神よ。私の心はゆるぎません。私の心はゆるぎません。私は歌い、ほめ歌を歌いましょう」

ダビデが洞窟にいたときの歌はもう1つ142篇があります。ダビデはエン・ゲディの荒野で、ペリシテ討伐から帰ってきたところを密告者に見つかり、サウルに居場所を知られるのです(1サム24:1-2)。この詩はおそらくサウルが洞窟に入ってくる前に歌ったものだとおもわれます。本来なら、ペリシテを負かして凱旋してきたダビデですが、サウルが追ってくることを知り落ち着くことなく逃げなければなりませんでした。本当はサウル王と対峙して、話し合いをすべきなのでしょうが、サウルが投げた槍を何度もかわした経験があるので(1サム18:11、1サム19:10)、サウルが自分に対して正気ではないことを理解していました。現実は厳しく、主に油そそがれた者が自分を追いかけてくるのです。ダビデにとっては戦ってはならない難しい選択が続きます。そのような中で「私の心はゆるぎません」と歌うのです。それは、神が必ず自分に対して最良の結果をもたらしてくださるという信仰だと思います。苦しい状況の下でダビデのように感謝できれば良いと思います。それは人生の中で何度も訪れる難しい問題に直面したときに判断しなければならないことです。ダビデの態度は現代の我々の模範となっています。