ルカ8章 試練のときになると

ルカ8:13「岩の上に落ちるとは、こういう人たちのことです。聞いたときには喜んでみことばを受け入れるが、根がないので、しばらくは信じていても、試練のときになると、身を引いてしまうのです」

福音を伝える当初から、聞いて信じても試練が来ると身を引くと書かれています。福音がすべての人にとって、救いを得させる神の力だとパウロは語りますが(ロマ1:16)、信じていても神からの試練を好まず、成長する過程だと思わない人もいます(ヤコ1:12)。福音はすべての人に用意された者ですが、岩の上に落ちたり、いばらの中に落ちたりして(14)、育たないこともあり得るようです。すべての人の心が「良い地(15)」であれば問題ないでしょうが、せっかくのみことばが道ばた(12)に落とされてしまうなら、芽も出ず、根も張ることがないままになくなってしまうのです。イエス様はこれはサタンの仕業でその人たちの心から、みことばを持ち去ってしまうのだと説明しています(12)。問題は聞く者の心のあり方でしょう。イエス様は「耳のある者は聞きなさい(8)」と言われています。耳が物理的についていても、聞く気のない心があるなら言葉は人の心に届きません。他のことを考えたり、心に留めようと思っていなかったりするなら、どんなに聞いたふりをしていても無駄になります。人が満ち足りていてもなお、神を求めることは難しいかもしれません。それでも真理に飢え乾き、神のことばを聴こうとする人の心は「良い地」だとみなされているのではないでしょうか。