士師記15章 尾と尾をつなぎ合わせて

士15:4「それからサムソンは出て行って、ジャッカルを三百匹捕らえ、たいまつを取り、尾と尾をつなぎ合わせて、二つの尾の間にそれぞれ一つのたいまつを取りつけ」

英語の聖書ではジャッカルは「foxes(きつね)」と訳されています。ヘブライ語「sual(シュアール)」は、聖書に7回出てきており、その中で3つは「きつね」と訳されています。どちらにしろ、当時のイスラエルには多くの堀穴動物がいたようで、それでも300匹のジャッカルを捕まえるのは大変だったと思います。サムソンはライオンと対峙しても平然としていられる勇者であり(14:5)、自分の力には絶対的な自信があったと考えられます。現代のジャッカルもきつねも人を見たらすぐに逃げてしまいますが、当時はどうだったのでしょう。300匹のジャッカルの尾と尾をつなぎ合わせるなら、驚いて逃げようと引っ張り合うため、あらぬ方向に走ってしまいます。しかも火がついているなら、助かるために必死です。おそらくペリシテ人のその年の収穫分はサムソンによってめちゃくちゃにされてしまったのでしょう。サムソンのおかげでユダ族はとばっちりを受けます。同胞からも嫌がられていたサムソンですが、ペリシテ人の横暴さに対抗するには、このくらい気の荒いさばきつかさでなければ、到底イスラエルに平穏な生活を取り戻せないことを主はご存じだったのだと思います。サムソンは20年間イスラエルをさばきました(20)。