士師記17章 レビ人を私の祭司に得たから

士17:13「そこで、ミカは言った。「私は主が私をしあわせにしてくださることをいま知った。レビ人を私の祭司に得たから」」

ミカと彼の母との関係はよくわかりませんが、とにかくミカは自分で神の宮を持ち、自分の息子を祭司にして礼拝をしていました(5)。母は銀200枚を使って彫像と鋳像を作っています(4)。この親子が不思議な感情と神に対する思いを持っているのがなんとなく伝わってきます。そこにレビ人が現れるのです(9)。レビ人には幕屋に使える仕事があったはずです。幕屋ではともしびを24時間ともしておかねばならず(出27:20)、香を朝夕たいて煙を立ち上らせなければなりませんでした(出30:7-8)。これら以外にも全焼のいけにえやパンを焼いたり(民4:7)とレビ人はかなり忙しい仕事をこなしていました。そのため3交代で組を決めて奉仕に当たっていました(ルカ1:8)。その中でなぜか仕事にあふれるレビ人がいたのです。しかも、自分の仕事を求めてさまよい歩いていたようで、この様子も聖書を読むときに違和感を感じます。レビ人の仕事は「主」に仕えることで、天幕には仕事があります。他の神に仕えることなどもってのほかです。仮にミカがイスラエルの神を信仰していたとしてもレビ人が私的な神の宮に仕えることなど聞いたこともありません。金で雇われたレビ人はミカ個人の祭司となったわけですが、これでよかったのでしょうか。