詩篇107篇 彼らが主に向かって叫ぶと

詩107:6「この苦しみのときに、彼らが主に向かって叫ぶと、主は彼らを苦悩から救い出された」

この表現が定型句のようになり何度か繰り返されています(6、13、19、28)。何度も繰り返す人の勝手な行動と神の御心との間には大きな隔たりがあり、人が神から離れ自分の欲のままに進もうとするとき、苦しみが襲ってくるのです。人は苦しみのなかで、神を思い出し主に向かって叫ぶと、主は彼らを苦悩から救い出されたとあります。人生の中で神に助けてもらうことは1度や2度ではないはずです。それが人の過ちから招いた苦悩であっても、主に向かって助けを叫ぶなら主は応えてくださいます。それが神の忍耐であり、もしたった1度の失敗で主の怒りを買って許されないのならば、この地上には誰もいなくなってしまうでしょう。それゆえに「主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで(1)」と賛美できるのです。生活をしているとき、どうしようもない、自分の許容を超えたことは起こり得ます。そのとき、神を知る者と知らない者とでは大きな違いが出てくるのです。「神」すなわち、聖書に書かれている、アブラハム、イサク、ヤコブの神、在りて在るものと名乗られたおかただけが神であり、その神にすがり、叫び求めるとき、確かに主は人の訴えを聞いてくださいます。