詩篇113篇 身を低くして天と地をご覧になる

詩113:6「身を低くして天と地をご覧になる」

日本のテレビ番組「水戸黄門」「遠山の金さん」「暴れん坊将軍」などは、自分の身分を隠して下々のところに行き事件を解決するストーリーとなっています。聖書の神も高い御位に座しておられるのに(5)、身を低くして天と地をご覧になるとあります。それは「キリストは神の御姿である方なのに、神のあり方を捨てられないとは考えず、ご自分を無にして、仕える者の姿をとり、人間と同じようになられました(ピリ2:6-7)」に通じるもので、イエス様が地上にいる間は決してご自分がキリストだと名乗りませんでした。唯一、ペテロが「あなたは、生ける神の御子キリストです(マタ16:16)」と言ったときと、大祭司に「あなたは神の子キリストなのか(マタ26:63)」と聞かれたときだけ肯定しています。バプテスマのヨハネが一度イエス様に使いを送り「おいでになるはずの方は、あなたですか(ルカ7:20)」と聞いたことがあります。そのときもイエス様は、目の見えない者が見えるようになったり、足なえが歩くようになった癒しの事実をヨハネに報告させました(ルカ7:22)。イエス様は最後まで「わたしこそが神だ」とは言わなかったのです。本当に身を低くする者の意味を知っていたからだと思います。身分を明かして人を屈服させようとは考えなかったのです。