詩篇114篇 海は見て逃げ去り

詩114:3「海は見て逃げ去り、ヨルダン川はさかさに流れた」

イスラエルは葦の海を分けて、その乾いた土地を歩いてエジプトからの追撃を逃れました(出14:21-23)。また、荒野での40年が終わるころ、約束の地に入るために契約の箱がヨルダン川の水ぎわに立ったとき、ヨルダン川はせきとめられイスラルの民は乾いた地を通って約束の地に入ることができました(ヨシュ3:15-17)。これらの出来事を「海は見て逃げ去り、ヨルダン川はさかさに流れた(3)」と言っているのでしょうか。この2つはわかるとしても、次の「山々は雄羊のように、丘は子羊のように、はねた(4)」という表現はよくわかりません。山がジャンプすることなどあり得ないことで、ましてや丘が跳ねるとなるとそれは跳ねているのではなく、大地震の兆候だと思います。イエス様は「山に向かって『動いて、海に入れ』というならそのとおりになります(マタ21:21)」と言われたことがあります。山が飛び跳ねるのはちょっと表現が大げさですが、大雨などで土砂崩れが起きて、山の形が崩れてしまうことはあり得ます。黙示録では2番目のラッパを御使いが吹き鳴らすと、「火の燃えている大きな山のようなものが、海に投げ込まれた(黙8:8)」とあり、終末のさばきのときにも山が海に入るようすが描かれています。