詩篇117篇 すべての国々よ

詩117:1「すべての国々よ。主をほめたたえよ。すべての民よ。主をほめ歌え」

150ある詩篇の中で最も短い詩ですが、パウロは「すべての国々よ」「すべての民よ」という部分を引用して、異邦人にも福音は宣べ伝えるべきだと主張しています(ロマ15:11)。荒野にいるときは神とイスラエルの関係が書かれていますが、約束の地に入り、他民族と接する中で異教の神の存在は大きなものになっていきました。他の神は困りものですが、ルツのようにモアブ人であっても、姑ナオミの神、すなわちイスラエルの神を信じる者も現れるようになります(ルツ1:4)。パウロは聖書のほかの箇所からも異邦人がイスラエルの神をほめたたえることを示しています(ロマ15:9-12)。それは先にユダヤ人に語っていた福音がなかなか受け入れられず、彼らの拒みにしびれを切らしたパウロバルナバが「私たちは、これらからは異邦人の方へ向かいます(使13:46)」と宣言します。そして、福音は全世界に広がり、キリスト教信者は約25億人いるともいわれています。ただし、この中にはカトリックも含まれているのでちょっと複雑な統計になっています。どちらにしろ、黒人、アジア系、ヒスパニックなど全世界のひとが神を知り、神を崇める時代が来ています。すべての民は、神をほめたたえるのです。