詩篇119篇 どのようにして若い人は

詩119:009「どのようにして若い人は自分の道をきよく保てるでしょうか。あなたのことばに従ってそれを守ることです」

9節からはヘブル語アルファベット2番目の文字「ベート」から始まる歌が16節まで続きます。ここでは「どのようにして」のヘブル語「ma(マー)」の接頭語として「ベート」が使われています。英語の聖書ではキングジェームス、NIV、NASBなどどの訳でも、8節ごとの頭にヘブル語のアルファベットの英語表記が書かれています。日本語訳にはそれがないため119篇がアルファベット順になっていることに気づきません。それにしてもアルファベットのどの部分から始めても神をほめたたえる詩が作れるのは、いかにヘブル語の文化が優れていたかを示しています。イスラエルが再建国したときに、イスラエル公用語に古代ヘブル語を採用しています。ヘブライ語(ヘブル語)は、ユダヤ人がローマから離散し3世紀ごろまでには誰も話さなくなったと言われています。ただし、ユダヤ人が聖書を読むときには声を出して読むために、聖書に書かれているヘブル語はかろうじて残されていました。生活の中で使われなくなった言語は、次第に人の記憶からも薄れていき、口語として使われなくなると言語そのものがなくなってしまいます。聖書に残された詩篇119篇のような、言葉遊びのように表現の深いヘブル語が復活できたのは聖書があったからです。