詩篇119篇 苦しみに会ったこと

詩119:71「苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした。私はそれであなたのおきてを学びました」

神からの試みはときによって心が痛いものです。それでもヤコブは手紙の中で「さまざまな試練に会うときは、それをこの上もない喜びと思いなさい(ヤコ1:2)」と言い、決して試練そのものが悪いものではないことを強調しています。さらにヤコブは試練を耐え抜いて良しと認められた人には、いのちの冠が与えられることも書いています(ヤコ1:12)。この詩篇の歌い手も「苦しみに会ったことは、私にとって幸せでした(71)」と歌い、苦しみの中から神からの教えを学んだことを告白しています。ペテロは試練は、火で精錬されつつなお朽ちて行く金よりも尊く、イエス・キリストの現われのときに称賛と光栄と栄誉になる(1ペテ1:6)」と書いており、信仰の試練に耐えるならキリストの栄光を受けることができると言っています。心が痛く、どうしようもない苦しみが人にだけ与えられたのではなく、イエス様はすべての点で、私たちと同じように試みに会われた、とパウロは証言しています(ヘブ4:15)。神ご自身が試練の辛さを知っておられるので、耐えられない試練は与えられません。試練と同時に脱出の道を備えてくださいます(1コリ10:13)。そして試練の後には、神からの大切な教えがその人の心に残るのです。