ルツ記3章 私があなたを買い戻します

ルツ3:13「今晩はここで過ごしなさい。朝になって、もしその人があなたに親類の役目を果たすなら、けっこうです。その人に親類の役目を果たさせなさい。しかし、もしその人があなたに親類の役目を果たすことを喜ばないなら、私があなたを買い戻します。主は生きておられる。とにかく、朝までおやすみなさい」

おそらくナオミもルツもボアズ以外に買い戻しの権利のある親戚がいることを知らなかったのだと思います(2)。当時は男性の足元に寝ることはかなり勇気がいることだったようで、もし男が女を気に入らず追い出されてしまったらルツは大恥をかいてしまいます。それでもルツはナオミの言ったとおりにすると覚悟を決めています(5)。ナオミの計画は半分は成功しましたが、半分は当てが外れてしまいました。それはボアズ以外に買い戻しの権利のある親戚がいたことです。ボアズは誠実な男でその場でルツをめとることもできたはずですが、主の定めた法に従うことを忘れず、すぐに買い戻しの権利のある親戚のことを思い出しています。ボアズは話す順序を賢く組み立てて、うまく親戚を説得しようとします。それは死んだ親類の土地を買うことを先に話し、そのあとでやもめになった妻も買わなければならないことを告げることです(4:4-5)。ボアズは親類の興味はやもめにはないことを知っていました。土地を手に入れるのは魅力的でも、その妻をめとりあととりを残さなければならないなら面倒なことです。ボアズが「わたしが買い戻す」と言ったときから、このような青写真が頭の中にあったのだと思います。