詩篇136篇 神の神であられる方に

詩136:2「神の神であられる方に感謝せよ。その恵みはとこしえまで」

「神の神」は英語で「God of gods」となっており、多くの神が存在することがわかります。特に、エジプトでは多くの神があり、イスラエルの民も少なからずエジプトの影響を受けています。それゆえにアロンは金の子牛を作り、「イスラエルよ。これがあなたをエジプトの地から連れ上ったあなたの神だ(出32:6)」とエジプトの神を思い出すような行動をとっています。また、イスラエルの国が2つに分かれたときも、ヤロブアムは金の子牛2頭を作り、それらをイスラエルの神としました(1王12:28)。イスラエルの神と各地で拝まれている神との違いは、形があるかないかです。聖書の神、すなわちイスラエルの神は形あるものに置き換えられるのを極端に嫌っており、十戒のなかでも「あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。上の天にあるものでも、下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、どんな形をも造ってはならない(出20:4)」と厳しく戒めています。人としては神の存在を何か見えるものにしたいのに、主ご自身がそれを拒否されています。唯一つ見えるものは「神のことば」です。ことばによって生かされ、ことばによって信仰を保つのです。簡単なようで難しい聖書の神の知恵です。