2サムエル16章 主は私の心をご覧になり

2サム16:12「たぶん、主は私の心をご覧になり、主は、きょうの彼ののろいに代えて、私にしあわせを報いてくださるだろう」

ダビデの絶対的な自信がここにあります。それは神が自分の心の中を見ていてくださるという確信です。シムイはたった一人でダビデと並走してのろい、石を投げ、ちりをかけていました(13)。たったひとりならダビデの部下たちが追い払おうと思えば簡単に追い払えたはずです。なぜシムイをそのままにしておくのか部下たちには理解できなかったと思います。しかし、ダビデにはシムイの背後に主を見ていたのです。もし、怒りにまかせシムイを嫌い、呪ったことに対して報復するような態度を見せたなら、「復讐と報いとは、わたしのもの(申32:35)」と言われた神の言葉の領域を犯すことになります。シムイについては晩年ダビデがソロモンに向かって「彼を罪のない者としてはならない。あなたは知恵のある人だから、彼にどうすれば彼のしらが頭を血に染めてよみに下らせるかを知るようになろう(1王2:9)」とシムイの行く末を見届けるように告げています。ソロモンはシムイにエルサレムにとどまっているなら安全を保証すると約束しました(1王2:36)。しかし、シムイは約束を破りガテまで勝手にいったためにソロモンの怒りを買い家来に殺されてしまいます(1王2:39-46)。