1列王記3章 パロの娘をめとって

1王3:1「ソロモンはエジプトの王パロと互いに縁を結び、パロの娘をめとって、彼女をダビデの町に連れて来、自分の家と主の宮、および、エルサレムの回りの城壁を建て終わるまで、そこにおらせた」

反乱を起こしたアドニヤを打ち取り(2:25)、アブシャロムを殺したヨアブが死に(2:34)、ダビデを呪ったシムイは自分のミスで殺されました(2:46)。ダビデ時代の清算も終わったことで、ソロモンの本格的な治世が始まろうとしています。まず、ソロモンはエジプトと講和を計り、パロの娘をめとっています。しかし、パロの娘はダビデの町に監禁するような状態で事実上の婚姻関係はなかったのだと思われます(1)。この最初の政策はまだ主が夢に立ち、知恵を与えられる前の話です(12-14)。ソロモンは常時戦いを繰り返していた父ダビデのようではなく、講和や話し合いで近隣諸国と付き合おうとしていたのだとおもいます。それは軍事は金がかかり、民も疲弊してしまうことをよく知っていたからだと思われます。しかも、主から知恵を与えられる前からそのような態度をとっていたのです。ソロモンは民を何とかして治めたい一心で、主に公正な判断力を求めたのです(11)。ソロモンにはもともと国を治める才があったように思われます。その上に神からの知恵が与えられたことで、ソロモンの前半の治世はイスラエルの絶頂の黄金期を迎えることになります。