エレミヤ4章 わたしの民は愚か者で

エレ4:22「実に、わたしの民は愚か者で、わたしを知らない。彼らは、ばかな子らで、彼らは悟りがない。彼らは悪事を働くのに賢くて、善を行なうことを知らない」

エレミヤはユダの国が滅びることを預言し続けました。それはユダの民にとっては耳の痛いもので、エレミヤはうその主のことばを語っているようにしか聞こえなかったのです。ユダの国には宮廷預言者もいて、つねに王に助言を与える形で仕えていました。中には偽預言者もいて、ネヘラム人シェマヤなどは主から「わたしはシェマヤを遣わさなかったのに、シェマヤがあなたがたに預言し、あなたがたを偽りに拠り頼ませた(29:31)」と言われており、神が遣わしたわけでもないのにかってに主のことばを伝えていました。それゆえに「彼に属する者で、だれもこの民の中に住んで、わたしがわたしの民に行なおうとしている良いことを見る者はいない(29:32)」と主から厳しいさばきの宣告を受けています。聖書を読む者にとってはエレミヤが直接主から語りかけられている預言者だということはわかりますが、ユダに住む国民にとっては神殿を有するユダにそのような罰が下ることなど想像もできなかったのでしょう。しかし、主の目から見たユダの民は愚かで悟りがなく、悪事を働くのに賢くて、善を行なうことを知らないと映っていたのです。エレミヤは嫌われますが、それでも預言を続けなければなりませんでした。