エレミヤ10章 これらはみな、名匠の作

エレ10:9「銀箔はタルシシュから、金はウファズから運ばれる。偶像は木工と金細工人の手の作。その衣は青色と紫色、これらはみな、名匠の作」

十戒の中の戒めには「あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない(出20:4)」とあります。偶像は「神」と呼ばれるものを形作ったものですが、この戒めの続きには「上の天にあるものでも、下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、どんな形をも造ってはならない(出20:4)」と書かれ、神を形作るだけではなく、すべてのものをかたどって偶像にすることを禁止しています。さらに「それらを拝んではならない。それらに仕えてはならない(出20:5)」とあり、作るだけでも忌み嫌われているのにそれに使えることなど言語道断という感じです。しかし、イスラエルにはソロモン以来多くの神々がイスラエルに入り込むようになってしまいます(1王11:4)。エレミヤの預言の中にはそれらは、金や銀、木工細工でできており、着物まで着せられていたとあります(9)。しかも、それは名匠の作(9)であり、どんなにか金をかけて作られていたのかがわかります。パウロは本当の神ならば「何か不自由なことでもあるかのように、人の手によって仕えられる必要はありません(使17:25)」と語り、人が磨いたり、運んだりするような偶像には何の力もないことを皮肉っています。家の中にはたとえ人形のようなものでも置かないようにするべきです。