エレミヤ19章 すべてのわざわいをもたらす

エレ18:11「イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。『見よ。わたしはこの町と、すべての町々に、わたしが告げたすべてのわざわいをもたらす。彼らがうなじのこわい者となって、わたしのことばに聞き従おうとしなかったからである』」
わざわいの判決がエレミヤによってなされました。主の忍耐の限界が尽きたときです。いままで待って、待って、我慢し、民が主に立ち返ることを期待していましたが、彼らは「うなじのこわい者」となって主のことばを拒み続けました。2017年訳では「うなじを固くする者」と訳されていますが、首を一方向に向けたなら左右を見ず突き進むようすを語ったイスラエルの言い回しです。ユダの民はまだ城内にいてバビロニアの恐ろしさを実感していませんが、敵が攻めてきたときには城内で籠城した者もいました。その中で食料が尽き、自分の息子、娘、友人を食べるおぞましいことが預言されています(9)。自分の育てた子どもが、こちらを見て笑う姿は愛おしいものですが、その我が子を煮て食べるのです。どんなに神に従わなかったとはいえ、あまりにも酷い罰だと思います。逆に言うなら、それほど主の忍耐は強く、待てるだけ待っても結果が出なかったことへの懲らしめが現れたのではないでしょうか。ユダの民は自分の子を火で焼き、バアルに捧げていました。しかしこれは主が思いつきもしなかったことで、命じられてもいませんでした。このことを語るのは2回目で(7:31)、主がいかにそのことを嫌がっていたかがわかります。