エレミヤ25章 永遠に荒れ果てた地とする

エレ25:12「七十年の終わりに、わたしはバビロンの王とその民、―主の御告げ―またカルデヤ人の地を、彼らの咎のゆえに罰し、これを永遠に荒れ果てた地とする」
かつてイラクの大統領だったサダム・フセインが、自ら新バビロニアの王、ネブカドネザル2世の生まれ変わりと称していました。バビロンとかネブカデネザルというビッグネームを持ち出して自分を権威あるものとしたかったのでしょう。そんなフセインがある時、「前世の俺の宮殿を再現する」と言い出してバビロニアに現代の宮殿を作らせることを思いついてしまったのです。しかし、世界遺産のバビロン遺跡に宮殿を建てることは、遺跡を破壊し撤去することを意味します。何を勘違いしたのかフセインの妄想は止まることを知らず、現代のバビロニア新都市構想はラフスケッチをおこすまで進んでいましたが、フセインはその構想に着手する前にアメリカに逮捕されてしまいます。結局、彼の妄想とも幻想とも思える新バビロニア都市構想は実現しませんでした。それゆえにイラクにあるバビロンの遺跡は遺跡のまま残り、風化したままの状態で観光客が毎年訪れています。聖書に書かれているバビロンが永遠に荒れ果てた地にする(12)ということばが実現しています。おそらくこれ以降も誰もバビロンの遺跡を潰して、新しいバビロンの塔を建てたいと考える者はいないのだろうと思います。主の言われたとおりに歴史は進んでいます。