エレミヤ38章 知らせてはならない

エレ38:24「ゼデキヤはエレミヤに言った。「だれにも、これらのことを知らせてはならない。そうすれば、あなたは殺されることはない」」

なぜゼデキヤはエレミヤのことばを隠そうとするのでしょうか。エレミヤは早く主からのことばを伝え、ユダが悔い改めてバビロンに連れて行かれないようにしたいのです。預言者はことばを伝える人であって、力ずくで民に知らせて、主のことばを聞けと脅すわけにはいきません。ひたすら、主の御心に従い、どのような結果になっても主から預かったことばを曲げず踏ん張るのです。ダビデの三勇士のなかにハラル人アゲの子シャマという人がいました。彼はレンズ豆の畑でペリシテ人と戦い、その畑の真ん中で踏みとどまって、大勝利した話があります(2サム23:11-12)。踏みとどまることは、右にも左にもそれず最初にいた場所を維持し続けることです。これは霊的な意味では御言葉を曲げず、信念によって神のことばに踏みとどまることを示しています。エレミヤの行為はまさに驚異に値する信念の人だと思います。ゼデキヤに何をされようとも、また首長たちに何を言われようとも神からのことばを曲げることなく伝え、井戸の泥の中に沈められてもその信仰は失われませんでした(4-6)。イエス様の言われた「わたしの名のために、あなたがたはすべての国の人々に憎まれます(マタ24:9)」という時代になってもエレミヤのような強い信仰を持つことができればと願います。