エゼキエル31章 心がおごり高ぶったから

エゼ31:10「それゆえ、神である主はこう仰せられる。そのたけが高くなり、そのこずえが雲の中にそびえ、その心がおごり高ぶったから」

創世記のバベルの塔のときも、塔の頂が天に届くようにしようとしました(創11:4)。てっぺんが雲に届くことは天に届くという意味で、神と肩を並べるようなイメージを持ちます。神はそれはおごり高ぶったと見なしています。世界の最も高いビルランキングでは、ドバイにあるブルジュ・ハリファが第一位で828メートルあります。サウジアラビアもジェッタ・タワーの建設を進めており、完成すれば1008メートルとなり1キロ超えのタワーになります。このジェッタ・タワーは別名キングダム・タワーとも呼ばれ、やはり高さを誇るタワーには「王国の塔」と名をつけ、いかにも誇らしげな、高ぶった名前だと思います。2025年を完成目標にしていますが、皇太子のムハンマド・ビン・サルマンが発案したNEOMの工事が開始され、おそらく予算的にはNEOMを重視していくだろうと思われます。この未来都市NEOMは上に高くではなく、幅が170キロメートルと桁違いの長さで再生可能エネルギー使用、自然保護された土地を使うことをうたい文句に設計されています。これもまたジェッタ・タワーに負けず劣らずの巨大プロジェクトですが、その裏には高ぶりの匂いを感じます。貧富の差はますます加速し、やがて貧しい人は大富豪の奴隷のようになっていくのでしょう。