バラムとは

民24:17「私は見る。しかし今ではない。私は見つめる。しかし間近ではない。ヤコブから一つの星が上り、イスラエルから一本の杖が起こり、モアブのこめかみと、すべての騒ぎ立つ者の脳天を打ち砕く」
これはどう考えてもメシヤ預言ではないでしょうか?バラムには主の霊が臨まれたとあります(2)。主の霊に導かれて預言した中にやがて、遠い未来にメシヤが登場することが書かれています。しかし、そのような主の預言者だとしてもバラムの最後は剣で倒れ(31:8)、後世の評価も低いものとなっています。ペテロも手紙の中で「不義の報酬を愛した(2ペテ2:15)」と言い、ヨハネも「イスラエルの人々の前に、つまずきの石を置き、偶像の神にささげた物を食べさせ、また不品行を行なわせた(黙2:14)」と言っています。この後すぐにモアブ人の女とイスラエルの民がみだらなことをした、とあります(25:1)。これは推測ですが、バラムは預言こそしなかったものの、報酬を得てバラク王に知恵を授けたのだろうと思います。それは主に働きかけイスラエルを滅ぼすという考えから、一転してイスラエルの民そのものを誘惑するという方法でした。神が呪わないのなら、神が呪うように仕向けるという預言者ならではの悪知恵で、これが見事に的中します。不品行を行ったイスラエル人は24000人殺されました(25:9)。