シモンの災難?

マコ15:21「そこへ、アレキサンデルとルポスとの父で、シモンというクレネ人が、いなかから出て来て通りかかったので、彼らはイエスの十字架を、むりやりに彼に背負わせた」
シモンはペテロや熱心党員シモンなど、ユダヤ人がつける名前です。クレネは地中海に面するアフリカ大陸の街で、エジプトの遥か西にあり、コリントとは地中海を挟んで正面にある場所でした。彼は過越しの祭りを祝いにエルサレムに来ており、偶然に通りかかったイエス様たちを目撃していたのです。シモンは大変な恥をかかされました。見る人はシモンが罪人で自分の十字架を担いでいると思ったでしょう。しかし何の因果か、彼はイエス様の十字架に立会い、全治が暗くなったり、神殿の幕が裂けるのも目撃しました。その後どうなったかはわかりませんが、ローマの手紙の中で「主にあって選ばれた人ルポスによろしく(ロマ16:13)」とシモンの息子が登場しています。シモンは十字架に立会い、キリストを救い主として受け入れ、故郷に帰り家族たちに福音を伝えたのです。息子ルポスはパウロに「主にあって選ばれた」と言わしめたほどの人でした。シモンの災難は恵みに変えられたのです。