シモンというクレネ人

マコ15:21「そこへ、アレキサンデルとルポスとの父で、シモンというクレネ人が、いなかから出て来て通りかかったので、彼らはイエスの十字架を、むりやりに彼に背負わせた」
エス様の十字架を無理やり背負わせたのは、ローマ兵士がイエス様の限界を感じ、十字架処刑場につく前に死んでしまうことを恐れたからだと思います。マルコではイエス様のむち打ちの様子が書かれていませんが、イエス様自身が「彼らは人の子をむちで打ってから殺します(ルカ18:33)」と予言しており、ルカには唯一むちでたたいたことが書かれています(ルカ22:63)。むち打ち40回は死刑で、体の弱い者なら20回足らずで絶命したとも言われています。単にむちで打たれたと書かれていても、それはイエス様の体力をかなり奪っていたものと推測できます。クレネ人シモンは共観福音書全部にその名が登場します(マタ27:32、ルカ23:26)が、マルコだけはシモンにアレキサンデルとルポスという子供がいたことが書かれています。シモンという名前からクレネ地方に住むユダヤ人で過ぎ越しのためにエルサレムに来ていたときに、巻き添えを食ってしまったのです。おそらく2人の子供も一緒だったと思いますが、ルポスはパウロと親交があり 「主にあって選ばれた人(ロマ16:13)」と称されるほどの信仰者でした。