彼と私との母によろしく

ロマ16:13「主にあって選ばれた人ルポスによろしく。また彼と私との母によろしく」
「ルポス」をコンコルダンスで探してみると、イエス様の十字架を無理やり背負わされたクレネ人シモンの息子の名前が出てきます(マコ15:21)。聖書では年齢順に名前を書くのでルポスにはアレキサンデルという兄がいたことになります(マコ15:21)。父シモンの年齢は不明ですが、十字架を背負うことができるとローマ兵が判断したことから、体格のいい働き盛りの年齢だったことが推測できます。そのときルポスが何歳かはわかりませんが、ローマへの手紙がAD50~56年頃執筆だと言われていますので、イエス様の十字架から約20年の年月が経っています。もし同一人物ならイエス様の十字架を目撃した少年がキリストを信じ、立派な大人になりローマの教会で活躍していたことになります。また、「彼と私の母」というのはパウロとルポスが血のつながりがあるわけでなく、ルポスの母(おそらくシモンの妻)にかなり世話になっていたのだと思われます。シモンが十字架を背負わされたのは災難だったかもしれませんが、一家がイエス様を信じ教 会で大切な働き手になっていたのは恵みではないでしょうか。