献酌官ネヘミヤ

ネヘミヤ2:6「王は私に言った。―王妃もそばにすわっていた。―「旅はどのくらいかかるのか。いつ戻って来るのか。」私が王にその期間を申し出ると、王は快く私を送り出してくれた」
ネヘミヤは献酌官で、王の酒を注ぐ専門の人でした。献酌官は王の側近にいて、酒の毒見をし、王の杯が空いたらすかさず酒を注ぐ役割をしていました。それゆえ、王の信頼も厚く、「いつ戻ってくるのか」という言葉でも、アルタシャスク王がネヘミヤをかなり気に入っていたのがわかります。エズラが王の第7年にエルサレムに着いていますから(エズ7:8)、ネヘミヤはその13年後にエルサレムに向かうことになります。エズラがアロンの子孫であり、もっぱら神殿内の神に仕える部分を担当していたのに対し、ネヘミヤは城壁などの外部の修復を担当するようになります。彼らが互いに言葉を交わした記録は残っていませんが、おそらく同時期に活躍したのではないかと思われます。それぞれ召された場所も、時間も異なっていますが、神の霊が彼らに働き、奮い立たされ、行動を起こしているのがわかります。「あなたがたのうちの散らされた者が天の果てにいても、わたしはそこから彼らを集め(1:9)」という言葉には、主の並々ならぬ決意が感じられます。