エリファズは譲らず

ヨブ22:30「神は罪ある者さえ救う。その人はあなたの手のきよいことによって救われる」
原文へブル語では「救う」は「malat(マラット)」となっており、解放されるとか、自由になるという意味です。また「手」の「kaf(キャフ)」は、手のひらや足の裏、手のくぼんだ場所などの意味も含まれています。なぜ「あなたの手」がきよければ、その人は罪から解放されるのでしょうか?それは神がいつも正しい者を見ておられるからです。エリファズのヨブに対する態度はすべてここに集約されていると思います。ヨブが正しければ、何も起きないはずだ…ヨブさえ正しければ、家族にまで害が及ぶはずもない、と主張しているわけです。あなたの手がきよければ、たとえ息子や妻が罪を犯したとしても、彼らは罪から離れることができる、とも取れます。どちらにしろ、エリファズの主張とヨブの弁明の間には大きな隔たりがあることがわかります。