ターバンと兜巾

出28:40「あなたはアロンの子らのために長服を作り、また彼らのために飾り帯を作り、彼らのために、栄光と美を表わすターバンを作らなければならない」
ターバンは長い布を頭に巻くもので、起源は聖書のこの記述が最も古いと思われます。ヘブライ語では「マグバッア」といい、ターバンあるいは広くかぶりものを指します。このかぶりものには、飾り帯がつけられ(39)、額のちょうど真上に「主への聖なるもの」と彫られた純金の札がくるようになっていました(36)。やがて全イスラエルの民に、額あるいは手にみ言葉を結びつけるように主が命じます(申6:8)。この様子が、日本の山伏が修行するときにつける兜巾(ときん)とそっくりなので、日本にユダヤ人が古くからいたのではないかと信じる人たちがいます。現在ではユダヤ人は、ターバンを巻かず、頭には「キッパ」というかぶりものをかぶります。またみ言葉の入った箱を額の上につけることもありません。ターバンはインドやその他中近東に残る風習となり、兜巾は日本に古くから伝わる習慣となりました。すでになくなった風習や習慣が、別の場所では生きているのです。ユダヤ人が通った後には、彼らの文化が継承され、現代に至っていると思います。