火による試し

1コリ3:13「各人の働きは明瞭になります。その日がそれを明らかにするのです。というのは、その日は火とともに現われ、この火がその力で各人の働きの真価をためすからです」
いきなり、「その日」という言葉が使われています。原語では単純に日を表す「hemera(ヒメラ)」が使われており、特別な意味はありません。ただ特定されたある日を指しているのです。それはいつのことでしょうか?その日は火とともに現われ、その火が各人の働きの真価をためす…と書かれています。火は次の節の建物と密接な関係があると思います。建物という比ゆは、人の体を指しています。たとえ、火によって建物に被害が及ぼうとも、その人の魂と霊は害を受けないのです。そして人の体は聖霊の宿る神殿だと書かれています(15)。その日を終わりの日だと考える人もいるでしょう。しかし、各自試されるときは違うタイミングだと思います。終わりの時代のある特定の日ではなく、それぞれに真価を問われる瞬間のことを指しているのです。おそらく同時に一斉に来る時間ではなく、それぞれの試練のときをどうやって乗り越えるかによって、以降、教会においてどんな働きをするべきかを示されるのだと思います。聖霊のためしは、金を精錬する火のように人を苦しめるでしょう。それでも、自分の役割を求め、信じるなら、必ず火を潜り抜けることができ、本当の働き人になれるのだと思います。