契約の箱ふたたび

黙11:19「それから、天にある、神の神殿が開かれた。神殿の中に、契約の箱が見えた。また、いなずま、声、雷鳴、地震が起こり、大きな雹が降った」
バビロニアの戦利品のリストにはすでに契約の箱は入っていませんでした(2王25:13-17)。また、「聖なる箱をイスラエルの王ダビデの子ソロモンが建てた宮に据えなさい(2歴35;3)」と歴代誌の記述を最後に、この黙示録の言葉に至るまで契約の箱については書かれていません。マラキからイエス様の時代まで約400年が経っています。その間、どのようにユダヤ人が礼拝を守り、神殿がどのような運命をたどったのかはわかりません。ただ、聖書の中にはヘロデ王が神殿を修復していたことが書かれています(マタ24章など)。一般にヘロデ神殿には契約の箱はなかったとされています。それでも、イエス様が十字架で捧げられたときに、聖所と至聖所を仕切っていた幕が真っ二つに裂けたとあります(マタ27:51)。キリストを信じる者が祭司となり、もはや契約の箱のケルビムの翼の間から主を見ることなく、恐れながら神の言葉を聞く必要はなくなったのです。すべてのクリスチャンが直接祈ることができ、賛美のいけにえと祈りの香りをたたせることによって、聖霊が直に心に語りかけてくださるのです。契約の箱が現在どこにあるかは、興味がないわけではありませんが、それよりもクリスチャンの役割を思うときにもっと重要なことがあるのではないでしょうか?