パラダイス

ルカ23:43「イエスは、彼に言われた。『まことに、あなたに告げます。あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます』」
パラダイスという言葉は新約の中だけで使われ、3回登場します。黙示録では「いのちの木」があるとされ、エデンの園のイメージと重なります(黙2:7)。パウロは「ある人」と仮定した上で、第三の天と呼ばれる場所に引き上げられ、その場所をパラダイスと呼んでいます(2コリ12:4)。パウロによるとそこでは人が語ることを許されていない言葉が話されている…とされています。聖書の残されているパラダイスのヒントはこれだけです。その中でも注目すべきはこのルカに書かれているイエス様の言われたパラダイスだと思います。何よりも、パラダイスにはイエス様がおられます。十字架刑では、罪状が十字架の上に掲げられ、何のために処刑されるかが示されるようになっていました。マタイによれば二人の犯罪人は強盗だと書かれています(マタ27:38)。そのうちの一人は十字架の上で罪を告白し、自分は受けるべき罰を受けていることを理解していました。イエス様がまさに今、自分と同じように十字架にかかって死のうとしているにも関わらず、イエス様をメシヤだと認め、天の御座に着かれたときには自分を思い出して欲しい、と願うのです。多くの人はメシヤなら自分で自分を救えると思い、奇跡が起きないかと興味本位で見物していたのです。この男だけはイエス様は死をも支配できるお方だと信じていたのです。