人間を食べる?

エゼ36:14「それゆえ、おまえは二度と人間を食らわず、二度とおまえの国民の子どもを失わせてはならない。―神である主の御告げ―」
聞き捨てならない言葉が書かれています。イスラエルにおいて人間が食べられていたのでしょうか?確かに、アラムが城を取り囲み、城内で飢きんがひどかったときに子供を煮て食べた…という記録はあります(2王6章)。いけにえに捧げられた動物は次の朝まで残さず食べなければなりませんでした(レビ7;15)。そして、異教の神モレクは子供を火にくぐらせ捧げることを要求したのです。この行為はアブラハムが息子イサクにした行為とそっくりです。それ以降、主が子どもを捧げよ、という命令は誰にもされていません。しかし、モレクはあたかも信仰の試練を通すように装い、その試練に打ち勝ったものが自分たちの要求を手にすることができる錯覚を与えたのです。さらに、いけにえにされた者は食べなければなりません。聖書が命令されているように、朝までその肉を残してはなりません。窮地に立たされた王たちはみんなこのモレクやバアル、アシュタロテなどの神に心が傾いていきます。動物を捧げるよりは、自分の大切にしている子どもを捧げたほうが、より願いが叶うだろうという幻想に過ぎません。自分もアブラハムが試されたように、試練を与えられその試練を乗り越えよう…それほどアブラハムは有名で信仰の祖として尊敬されていたのです。